前回、敏感肌は「角層バリア機能の低下(セラミド不足)によって刺激を感じやすくなっている」というお話をしましたが、なぜバリア機能が低下するのか?
今回は、バリア機能が低下する4つの原因と対策をご説明します。
原因が分かれば自ずと対策も見えてきます。闇雲に自己流の対策を行う前に、まずは敏感肌の原因をCHECKをしてみましょう。
敏感肌の原因チェック
1.スキンケア
□クレンジングや洗顔を人肌以上のお湯で行っている
□洗顔料で泡パックしている
□スクラブ洗顔、ゴマージュを月2回以上している
□洗顔ブラシを使っている
□ファンデーションはパフで塗る
□肌荒れで調子の良くない時は、美容液やパックなどで念入りにスキンケアする
2.生活習慣
□ダイエットで極端な食事制限をしている
□インスタント食品、スナック菓子、甘いものをよく食べる
□寝る3時間前に食事をとる
□眠りが浅い(昼に眠気を感じることが多い)
3.ホルモンバランス
□生理前に肌が荒れる、ニキビができやすい
□妊娠中や産後である
□ストレスを感じる
4.体質
□アトピー性皮膚炎である(だった)
□花粉症などのアレルギー性疾患を患っている
□家族に上記に当てはまる方がいる
□肌がかぶれやすい
- にチェックが多かった人は「間違ったスキンケア」
- にチェックが多かった人は「食事や睡眠などの生活習慣」
- にチェックが多かった人は「ホルモンバランス」
- にチェックが多かった人は「体質」
が敏感肌の原因となっている可能性が高いです。
原因別の対策
2-1 間違ったスキンケア
この項目にチェックが付いた方は
- クレンジングや洗顔で、セラミドを失っている
- 肌を擦っている(触りすぎ)
- 化粧品の使い過ぎ
など、間違ったスキンケアや過剰なスキンケア、使っている化粧品が肌にダメージを与えている可能性があります。
肌は約28~56日周期(年齢や部位で異なります)で生まれ変わり(ターンオーバー)、健康な肌を維持しています。
しかし、間違ったスキンケアで常にダメージを与えていると、ターンオーバーが乱れ(不全角化)、バリア機能が低下してしまいます。
基本的な対策は
- セラミドを守る「正しい洗顔」
- セラミドを補う「保湿」
を心がけ、化粧品を使い過ぎないことが大切です。
化粧品について詳しく知りたい方は「敏感肌の化粧品選び」、スキンケアについて詳しく知りたい方は「敏感肌のスキンケア」をご覧ください。
2-2.生活習慣
この項目にチェックが付いた方は、
- ダイエットで、蛋白質や良質な脂質(油)が不足している
- インスタント食品や菓子の取りすぎで、ビタミンやミネラルが不足している
- 良質な睡眠が取れておらず、肌のターンオーバーが乱れている
ことが敏感肌の原因です。
基本の対策は
- 蛋白質を摂る(体重1kgあたり1~1.2g)
- 良質な脂質(魚やナッツ類)を摂る
- お菓子やインスタント食品は摂り過ぎない
- 成長ホルモンの分泌を促す、良質な睡眠を最低3時間
など、バランスの取れた食事と良質な睡眠です。
食事について詳しく知りたい方は「敏感肌に良い食事と悪い食事」、睡眠について詳しく知りたい方は「美肌は寝て作る」をご覧ください。
2-3 ホルモンバランスの変化
この項目にチェックが付いた方は
- 生理や妊娠などでホルモンバランスが変化
- ストレスでホルモンバランスが乱れている
など、一時的に肌が過敏になっている可能性が高いです。
基本的な対策は3つです。
- 新しい化粧品や積極的なスキンケアは控える
- 自分なりのストレス解消法でリラックス
- 婦人科を受診してみる
2-4 体質
この項目にチェックが付いた方は
- 体質的に肌のバリア機能が弱い
- 化粧品成分でアレルゲンを獲得しやすい
- 化粧品かぶれの症状が強くでやすい
など、もともと肌が弱い方です。
体質的に敏感な方へのアドバイス
- 炎症があるときは、要注意
一見、顔のスキンケアに関係なさそうな「脚にアトピー性の湿疹がでている」「結膜炎で目が痒い」時、身体は炎症状態で免疫バランスも崩れています。
このような時は、身体が化粧品成分を異物として受け止めるため、化粧品にかぶれやすかったり、アレルゲンを獲得しやすいので、注意してください。
- 何もしない!スキンケア
肌の調子が悪い時は、何もしない(何もつけない・肌に触れない)方が良い場合もあります。
場合によっては自己判断せず、皮膚科医に相談することが大切です。
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